ユウジとの再会
真友のユウジの結婚披露宴に招かれた。何年ぶりの再会かはよく覚えていない。だが久しぶりにあった友の顔は昔とちっとも変わっていなかった。いや、かつてよりどっしりと地に足をつけて生きているオーラを感じた。プロのミュージシャンとしていくつものステージに立ってきた彼もさすがに緊張していたようにも感じられたが…
二次会では久々に友の歌声を聴く事が出来た。10年前は僕らはとても人生に焦っていたのかもしれない。当時の夢が全てかなったわけではない。だが久しぶりに聴く友のバラードはかつてより優しく、染み通るように僕の心に突き刺さってきた。良い伴侶と手を携え彼らの人生はますます輝くに違いない。
「意地っ張りのブルース」という彼の曲がある。優しいメロディーと愛に満ち溢れた曲が多い中、この曲だけはギスギスして当時の彼の苦しい気持ちを露骨にあらわした曲だ。多分かれのファンでも知らない人も多いと思うが、僕はこの曲がたまらなく好きだ。もう13年前くらいになるだろうか?彼のバックを一度だけ務めさせてもらった事があるが、汗ビッショリになって狭いスタジオでこの曲を歌う彼の後姿が今でも僕の目に焼きついている。
今度はいつ逢えるだろう。だが何年逢わずとも、彼も僕も転がり続けて生きてゆく事だろう。別れ際に「ISHIもそろそろ落ち着いた方がええで」とありがたいお言葉を頂き、思わず苦笑いをしてしまったけれど…。


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