ユウジ・・・
友と初めて出逢ったのは忘れもしない1993年の夏、ヴォイス・トレーニングの合宿である。ストレッチをしている僕の所に歩み寄り「自分、芦原会館やろ?キミの事、稽古で見たことあるで。」芦原会館とは当時ISHIが通っていた空手道場だ。極真空手から分派したいわゆる“ケンカ空手”。今、現在お世話になっている劇団夜想会主宰の野伏翔氏の薦めで始めたのだが、まさか音楽の場で空手の道場生と出逢ったのにはいささか面食らった。
「われがストレッチしてる姿見てピンと来たで。」と友は言った。ISHIはこの合宿に少々物足りなさを感じていたが、彼が休憩中、何気なく爪弾いたギターテクニックの奥深さに思わず戦慄を覚えた。(ヴォーカリストを目指すヤツに、こんなギターを弾くやつがいたんだ)…。
その後、友は僕と盟友のナガシマ氏が企画したイベント「Voice to Voice」にも何度か出演してくれ、また友が勝負を賭けたオーディションライブにも役不足ながらコーラスを担当させてもらった事もある。彼と僕はあまりにも生き方が違ったが、だからこそ感じあえるものがあったのかもしれない。
シンガーとして活動しながらも某有名アーティストのバックバンドのギタリストとして活躍する友をブラウン管越しに見つめながら友の成功を祈ったものだ。
友はやがて入籍し子供が生まれたらしい。風の噂で知った。だが年賀状を出してもDMを出しても友は返事をくれなかった。
先日、友の親友からメールが来た。「夏に披露宴をするから来て欲しい」と。…まったくふざけた話である。こちらがどれほど今まで心配していた事か…。俺たちはフルコンタクトな間柄だったはずだ。何故、第三者を通じて連絡してくるんだ?だが一方でこういう思いもある。男同士はたとえ10年逢わずとも、もし再会した際には昨日の友のように語りあえる筈…友の人生に苦闘している姿を想像し、ついつい苦笑いしてしまう…ユウジも不器用な人生送っているねェ…。
友にはひとつだけ頼みたい事がある。沢山の素晴らしい曲を持っている彼だが…もしも万が一(!?)ISHIが結婚して式を挙げる際には(相変わらず、その気配はまったくないのだけれども…)、キミの名曲「ガレージ」(本当のタイトルはなんて言ったっけ?)を歌ってくれないか。そうしたらISHIももっともっと頑張れるような気がするんだ。
イマイチ生き方に不器用な友の幸せに心からエールを送りたい…!!



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